vol.90 花輪和一はピカソを超える?
スーザンさんからのお便り
・量子力学(ミクロ)の世界と我々(マクロ)の世界
・アインシュタインのすごさ
・漫画家花輪和一のすごさ
・数学も絵画も同列に語れる?
はい、スーザンさんがですね、本当にラストになると思います。
『質問⑥ 量子力学では、どの事象が起きるか決定的な予言は出来ず、各事象の起こり得る確率のみが計算できる(つまり、確率の分布のみが求められる)と理解しております。そして、数学的には確率分布があればエントロピーというものが計算できます。
通常量子力学では、測定値(事象?)の確率分布はシュレディンガー方程式の解から得られるため、基本的には一通りに決まると思うのですが、実際の世界では、確率分布は一通りではなく、いくつかの可能性があり、その中で最もエントロピーの値が大きくなる確率分布が「未来」として選択されるという認識でよろしいのでしょうか?』
これは前回も最後に少し喋ったんですけども、ミクロの世界=量子力学の世界と、マクロの世界=現実の我々が扱ってる世界とでは認識が違います。そのために物理学、あるいは数学では量子力学あるいは量子数学とも言っていいのかな、という世界観とニュートン力学の世界観があるんですね。
アインシュタインの相対性理論、アインシュタインの物理学、認識では量子力学とニュートン力学をまたぐような。多分アインシュタインは最終的にですね、死ぬ間際に、量子力学とニュートン力学を合わせたような相互理論にチャレンジしてましたけども。寿命があったんで出来なかったんですけども。アインシュタイン自体の認識はですね、 そういうもんだったんですよ。
世界っていうのはもっと全体的なイメージで統合できるんだと。 いやいや、量子力学ってのは、ちまちましたとこだけ、せっついてると。ニュートン力学っていうのは大雑把すぎると。で、両方を統合して。
今はもちろん量子力学で総合理論ともやろうとしてますけども、そういう意味でもあるんですけども、もっと深い認識でアインシュタインはやろうとしてたんです。
そういう意味でアインシュタインってのは凄いんですよ。……凄いすよ。
めちゃめちゃ凄いですよ。アインシュタインは今人類が認識してるよりも多分100倍ぐらいすごい、アインシュタインは。
あのね、漫画家で花輪和一(はなわかずいち)って人がいるんですよ。
(花輪和一:1947年〜。日本の漫画家。北海道在住。『月刊漫画ガロ』1971年7月号掲載『かんのむし』でデビュー。因果的表現の第一人者)
この人ね、ピカソよりすごいよ。アーティストとしては。ピカソがすごい、すごいってみんな言ってるけど、あれ、わけのわからん絵を描くからだよ。あのね、わけのわからん絵を描書いても、すごいことはすごい、確かに。私が見てもすごいアーティストだと思う。でもね、アーティストとしてはね、花輪和一の方が上。 誰も思ってないかもしれんけど、それぐらいすごいよ、花輪さんっていうのは。
そういう意味で、アインシュタインってのはすごいんだよ。ちょっと同列しちゃったら、あれなんだけども、数字も絵画も、この世界を語るメソッド、道具だと、言ってしまえばですね、同列に語れるから言っちゃうんだけど。それぐらい花輪さんってのは、すごいね。 それぐらいアインシュタインも凄いんだよ。まあ理解できないだろうね、これはね。
そういう意味で、ごめんなさい、ちょっとずれちゃったんだけども。
あれだよ、アインシュタインはもっと全然上だよ。
ピカソとか花輪さんとかよりも全然もうレベルが違います。かなり上です、アインシュタインはね。えー、 凄いです。
でね、シュレディンガーの確率分布っていうのは、やっぱ量子力学の基礎ですから、 非常に細かいミクロの世界の話です。その確率分布をこの大きな世界、マクロの世界に持ってくることは出来ません。それはまた別の物理学を構築しないとダメだよね。
それはですね、スーザンさん、やってくんねえかな、本当に。虚空蔵東京本をよく読んで、時間を解明して、 エゴを解明して、エゴは解明できないかもしれないけど、解明して、そこからやってくと出来るかもしれんね。
まだ時間が来ちゃうんで、ちょっと次行きますね。
『エントロピーが大きい未来が選択されるというのは、私がどこかで聞きかじった「エントロピー増大の法則」からの推測でありますが、エントロピーは、確率分布において、各事象が起こる確率が均等なほど大きくなると思われます。』
これ、逆じゃないかな。
事象が起きる確率が均等なほど大きくなる?
エントロピーってのは難しくて、量子力学が扱うマクロの世界のエントロピーと大きな世界のエントロピー違うからね。それ一緒にしちゃうとわけわかんなくなっちゃいますよ。
ここもね、きちんと量子学ではっきりしてほしいですよね。ミクロの世界で扱うエントロピーってのは、素粒子に扱うエントロピーだから確率が非常に影響してくるよね。
ミクロの世界に扱うのは確率が影響してくると。で、マクロの世界、巨大な事象に関する確率というのは、サイコロを振ったりするあの確率ですよね。その確率とミクロの世界に関する確率は違うから。
ミクロの世界に関する確率っていうのは波動関数ですよね。
マクロの世界は波動じゃないよね。普通の確率ですよね、サイコロだから。あれが波動だったらえらいことだね、この世界はもう全然違うものになってるからね。その辺ちょっと僕もよくわかんないんでスーザンさん研究してですね、教えてほしいですね、逆に。
混同しちゃうとおかしなことになっちゃうと思う。おかしなことになっちゃうと思いますよ。
そもそも時間が分からなくなっちゃうね。時間に関する理屈がわかんなくなっちゃうと思いますよ。
今ちょっともう頭回んないんで、今は理解できません。
『したがいまして、宇宙というのは、どの事象も均等に起こるような(可能性がたくさんある)方向に時間を進めていきたいのではないかと感じますが、それはつまり、可能性が多い状態の方がエネルギーが豊富にある(吸い上げるエネルギーが増える)ということなのでしょうか?』
これね、スーザンさん混乱してます。いいですか、当たり前の方向に行こうと宇宙はしてるんですよ、ほっとくと。これがエントロピーが大きくなる方向、増大する方向に行こうとしていると。それと、スーザンさんがおっしゃってる『可能性が多い状況の方がエネルギーが豊富にあるということなのでしょうか』
その通りなんだけど、そっちに行こうとはしてません。そっちが 当たり前の方向とは違いますから。可能性が多い状況、あるいはエネルギーが豊富にある状況というのは、エントロピーが少ない状況なんです。
それは混乱してますね。間違ってます。明らかにスーザンさんが混乱してます。そこは考え直してください。
だから、エントロピー難しいよね。エントロピーはまず当たり前の方向に行くと。
もっと言うと、エネルギーが少ない方向に行くと思った方がいいんですよ。
これ言っちゃったら面白くないんだけどね。スーザンさんがちょっと混乱してるから教えてあげました。スーザンさんが混乱すると僕も困るから。
結構ね、いま言ったエネルギーが少ない方向にエントロピーが大きいってことは、エネルギーが少ない方向に行くっていうのは、この啓発はですね、大きいですよ。
スーザンさんにとっては。いろんなことがボンボンボンボンとわかってくると思います。勉強してください。
今日はここまでしようかな。はい、今日ここまで。